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使用済み核燃料や、核廃棄物の処理方法は? 

広瀬隆 藤田祐幸共著「原子力発電で本当に知りたい120の基礎知識」の「核燃料サイクルと放射性廃棄物の行方」の項を読むと気がめいってくる。
高速増殖炉は核暴走が起こりやすく、高速増殖炉もんじゅの開発費は、段々と増えて1兆5千9百59億円をかける事になったが、未だに安全運転の目処も立っていない。

核サイクル事業は世界的に厳しく、核燃料の再処理はアメリカとドイツが撤退し、
増殖炉はアメリカ・イギリス・ドイツ・フランスがいずれも開発に失敗して断念してしまっているそうである。
この本は2000年11月の発行なので、この本には載っていないけれど、
高速増殖炉もんじゅは2010年8月26日、炉内中継装置(直径46cm、長さ12m、重さ3.3トン)がつり上げ作業中に落下する事故が起きた。
もう廃炉にするしかないと聞いていたが、日本原子力研究開発機構は、2013年から本格運転をすると言っているそうである。
尚2011年2月14日、装置を現場で担当する燃料環境課長が福井県敦賀市の山中で自殺し、遺体で発見されたが・・・・・

日本が今六ヶ所村で運転しようとしている再処理工場というのも、危険極まりない工場のようである。
(続き)に記載しているが昨年7月17回目の完成延長が決められたそうである。
再処理工場にはこれまで、当初計画の3倍近い2兆1930億円が投じられ、おおかたの設備は完成しているが、きちんと稼働するかどうかを確認する最終試験に手間取っているのだそうである。

「核燃料の再処理のプロセス」を読むとぞっとしてしまう。
①日本全土から送られてくる使用済み核燃料を、貯蔵プールに沈めて放射能が下がるのを待つ。
②使用済み核燃料を細かく刻んで溶解槽の中で硝酸で溶かす。
ウラン・プルトニューム・核分裂生成物〈セシウム・ストロンチューム等の高レベル放射性廃棄物《死の灰》〉が溶解して液体となる。
燃料被覆菅を取り除く。
③この硝酸溶液に有機溶媒の燐酸トリブチル(TBP)を加える。
この段階でウランとプルトニュームだけが有機溶媒に溶け、死の灰は硝酸に溶けた状態になる。
硝酸と有機溶媒TBPは、重さが違うので2層に分離され、燃料(ウランとプルトニューム)と高レベル放射性廃棄物が分離される。
ウランとプルトニュームの溶液に、更に高濃度の硝酸を加え、プルトニュームを抽出する。
⑤その後、ウランとプルトニュームはそれぞれ別行程で高純度に生成される。
硝酸の溶かされた溶解槽はどれほどの大きさのものかは分からないが、相当の量の死の灰入りの硝酸が入るはずである。
これだけでも恐ろしいのに、有機溶媒TBPは比重が水と殆んど同じである為に2層分離が遅くなるので、爆発性のベンゼンやケロシンなどで希釈する
その上TBPが硝酸と放射線によって分離され、爆発性の高い有機物質が生成されるので、全工程が爆発しやすく、アメリカ・ロシア・イギリスではたびたび科学爆発事故を起こしてきた。
その上電気系統のトラブルで、大事故に繋がる危険まである。

1980年4月15日、フランスのラ・アーグ再処理工場の高レベル廃液タンクで、爆発寸前の事故が発生していた。
当日プルトニュームを処理する作業が開始される直前に、フランス全土の高圧送電線から工場向けに送られていた電気系統が故障した為、再処理工場の主電流が停電した。
そこで電源を自家用発電に切り替えたら、のちに主電流が回復した為、
二つの大電圧がかかりトランスが破壊され、工場中の電気回路が停止してしまった。

タンク内の高レベル廃液は、セシウムやストロンチューム等が大量に溶解した放射性廃棄物の塊なので、絶えず攪拌しながら冷却していなければ、沸騰して爆発する。
廃液は沸騰し始め、放射性セシウムが蒸気となって出る、末期的事態を迎えた。

この事故は工場から20キロのところにある兵器庫から、緊急発電装置をトラックで運び込んで、ぎりぎりのところで爆発を食い止めた。
もしそのまま爆発していれば、ヨーロッパは消滅していただろうと言われているそうである。

この電源喪失の原因が、地震などでなかったから何とかなったけれど、
これが日本の様な地震国で起きた電源トラブルで、福島第1原発のように電源を回復できなかったとしたら、
福島原発事故の規模とは比較にならない大規模災害となってしまうだろう。

又事故が起きなかったとしても、再処理工場から日常的にもれて出る廃液も、
恐ろしい成分を含む物だけに、近辺の海水の汚染も深刻なものとなるのではないだろうか?

使用済み核燃料プールは巨大なもの(幅13m長さ26m深さ11メートル)で、最大1万2千2百28体の使用済み燃料棒が貯蔵可能と言われている。
そんな大容量のプールだから、もし地震などで大破損して水漏れ事故がおきたら、
おいそれと注入できないくらいの大量の水が必要となり、
使用済み核燃料による事故も危惧されている。
何処を見ても恐ろしい限りの計画の下に、原発行政は強行され続けてきた。

それ以外に、核廃棄物の最終処分場問題が、各国とも未解決のままであるし・・・・・


再処理工場、完成延期17回 使用済み核燃料たまる一方2010年7月20日8時42分 
核燃料を再利用するための日本初の本格的な「再処理工場」(青森県六ケ所村)の10月の完成が危ぶまれている。最終的な試験運転が、設備トラブルで遅れているためだ。全国の原子力発電所には再処理に回せない使用済み燃料が積み上がる。また、たとえ稼働しても使用済み燃料が増え続ける構図になっており、核燃料サイクルが抱える課題は多い。

 再処理工場にはこれまで、当初計画の3倍近い2兆1930億円が投じられ、おおかたの設備は完成している。だが、きちんと稼働するかどうかを確認する最終試験に手間取っている。難航しているのは、使用済み燃料からウランやプルトニウムを取り出す過程で生じる高濃度の放射性廃液を、ガラス固化する設備だ。

 2007年に試験を始めたが、炉内の温度が安定しないためにガラスがうまく流れず、何度も中断。炉内の耐熱れんががはがれ落ちるトラブルや廃液漏れも相次いだ。れんがは6月17日にようやく取り除くことができたが、すべてが遠隔操作のため、作業には2カ月以上を要した。

 今後は炉内の点検などを経て、固化試験をやり直す。工場を運営する日本原燃は、「炉が止まっている間に、模擬材料を使った別の施設での実験でデータを蓄えてきた」と説明する。だが専門家からは「安定した確実な操業のためには、実際の材料と炉を使って、もっとデータを取る必要がある」(京大原子炉実験所の山名元・教授)との声も出る。

 日本原燃が本社を置く六ケ所村は、ウラン濃縮工場や放射性廃棄物の貯蔵・埋設施設など、日本の国策である「核燃料サイクル」を担う主要施設が集中している。その中核に位置づけられるのが再処理工場。最初の計画では97年の完成を目指したが、耐震設計ミスなどのトラブルで、すでに完成延期は17回にのぼっている。

 再処理工場の近くに建設する「MOX燃料工場」も耐震評価に手間取ったことなどから、07年4月だった着工時期が3年半遅れの今年10月となっている。

 この間、全国の原発の敷地内に設けられた「貯蔵プール」には使用済み燃料が積み上がってきた。全体の貯蔵能力は2万410トン分しかない。すでに1万3150トン分は埋まり、一部の原発では数年で満杯になる見通しだ。電力業界関係者は「貯蔵設備は六ケ所村に使用済み燃料を運ぶ前提で作っている。ここまでの延期は予想できなかった」と漏らす。

 再処理工場が完成しても、使用済み燃料が増え続ける構図は変わらない。全国に54基ある原発からは年約1千トンの使用済み燃料が出るが、工場の処理能力は年800トン。政府は新たな貯蔵施設の建設に向け、受け入れ自治体に交付金を出すことにしたが、これまでに受け入れが決まったのは青森県むつ市だけだ。

 日本の二酸化炭素の排出量を削減する目標の達成に向けて、電力業界は20年までに9基を新増設する計画だ。核燃料サイクルのつまずきは、これらの計画にも悪影響を及ぼしかねない。(竹中和正)

     ◇

 〈核燃料サイクル〉 日本のエネルギー安全保障の中核をなす政策。原発で使い終わった核燃料棒からプルトニウムとウランを回収し、プルトニウムを含むMOX燃料に加工して再び原発で使うなどする仕組み。輸入頼みのウランを有効活用するのが、最大の狙い。2009年以降、九州電力玄海原発や四国電力伊方原発でMOX燃料を使ったプルサーマル発電が始まっているが、MOX燃料は現在、海外から輸入しており、国内でのサイクル循環はまだ実現していない。

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Comments

そもそもが

原子力発電などと称していますが、
早くいえば「核爆発」発電なわけです。

タバコに火を点けるのにダイナマイトを使うようなもの。

無駄な努力をしているとしか思えませんね。

良い事です

スイス“原発廃止”閣議決定
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110526/t10013116881000.html

スイス政府は、福島第一原子力発電所の事故を受けて、
国内にある5基の原子炉を順次、廃止にする方針を閣議決定し、
ドイツに続いて「脱原発」に向けて大きくかじを切ることになりました。
この方針は、スイス政府が25日、閣議決定したものです。

それによりますと、スイス国内の
電力需要の40%を賄う5基の原子炉について、
今後は、古くなったものから順次、運転を停止し、
2034年までには、
すべての原発を廃止にします。これについて、
スイス政府は「原発の安全対策を次々に
強化していこうとすると費用が非常に割高になる」と指摘し、
代わりに太陽光や風力などの再生可能エネルギーを
大幅に増やしていく方針を示しています。
スイスでは、今月22日におよそ2万人の市民が参加して
大規模な反原発デモが行われるなど、
東京電力福島第一原発の事故を受けて、
市民の間で原発への不安が広がっています。
順次廃止の方針は、
来月開かれるスイスの議会で審議されることになっており、
正式に決まれば、ドイツに続いてスイスも「脱原発」に
向けて大きくかじを切ることになります。

スイス国内の原子力発電所、全面停止へ
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110526-OYT1T00642.htm

日本もスイスと同じ道を進むべきですね。

隠居老人様

コメント有難うございます。
全く無駄な努力をしているものですね。
莫大な税金を投じて、国民を危険に曝し、
計画者(参謀本部)は安全なところに居て、現場の者(兵士)が命がけで働かされると言うところは、戦争と似ていますね。
戦争絶対反対と立ち上がれなかったのと、原発反対と言って立ち上がれないのも、一脈共通しているところでしょうか。
デモ参加者の規模が、ドイツやスイスと比べて余りに少なすぎますものね。
当事国だと言うのに・・・・

みちのく 様

コメント有難うございます。
日本で起きた事故だというのに、日本人は何とのんびりしているのでしょうね。
これを見て原発推進勢力は、居座れると高をくくっているのでしょうね。

何とかならないものか・・・・・

命よりも金儲けか?

 独居老人さんのコメントに私は頷きます。
 生きとし生ける物の命をまず大切にしよう、と私は思います。生きるための手段(文明)の構築にエライ人たちは血道を上げておられるようですが平たく言い換えましたら、木を見て森を見ず――金儲けにカンカンになっている人たちは多くの人たちの(いちばん大切な)命を軽く見ている、という構図になります。確かに原発反対のデモも、いきり立っているのは共産党ぐらいでしょう。他の人たちは大人しいですね。無関心なのでしょうか。無関心な人たちに言いたいです。もう少し視野を広くして、ドイツやスイスが福島原発事故をみて早々と原発廃棄を宣言したことを知り、その意味をよく考えてください。日本人はアホになったんですかね、それとも太平洋戦争が一部のアホに引きずられたように、日本人全体がアホなんですかね。

川崎市郎様

コメント有難うございます。
>日本人全体がアホになったんですかね

多分大部分の日本人は事実を知らないのだと思います。
マスコミでは原発を創るという情報を、隣の県にさえ知らせていませんでした。
私もブログを始めるまで、日本でどれ程の原発が創られているのかとか、始末のつけ方も決まらないまま、核廃棄物のストックが、莫大な量になっているという事も、全然知らないでいました。
日本人の大部分は、戦後の生活がどんどん暮らしやすくなって行っていたので、
戦後の行政府を信じきっていたのだと思います

私達がマスコミを信じ行政を信じ、政治やマスコミが遣っている事に無関心でいる間に、
どんどん政治家は悪に協力する者だらけとなり、情報が操作されているために、国民は全然気づかないまま、福島県の悲劇に会ってしまったのだと思います。
日本人は大抵の人が、品行方正で人に迷惑がかかるような事はしたくない、まじめに生きて行きたいと思っている人だと思います。
そんな者には、政治家やマスコミ経団連の無責任さは、想像を絶するものだったのではないでしょうか?

情報の大切さを痛感させられています。

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原子力という狂気

Dr. Vandana Shiva Navdanya International 2011-05-24 デッカン・クロニクル初出 福島の事故は、人間は誤りを免れないこと、人間のもろさ、自然を支配できると考えた人類の思い上がり、人間の傲慢さに関する永遠の疑問を、またもや提起している。地震、津波、日本の原子
  • [2011/05/28 17:27]
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