Dendrodium 「相棒 第6話 暴発」を見て

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「相棒 第6話 暴発」を見て 

昨日のテレビ朝日の「相棒」は微妙な問題を提起しているなと思った。
例によって杉下警部が原理原則にこだわった、他の署員達がそこ迄しないでもと言うようなこだわり方で、犯人捜査に邁進していくのだけれど、今回は杉下警部がついに黙らされることになってしまった。

杉下警部の問題提起と私が思ったこととは?

事件は厚生省の麻薬取締り部(麻取り)で、協力者である薬剤師を麻薬犯の仲間(二見会)の中に潜入捜査させていた中での事件であった。
一斉摘発で踏み込んだ警察に、一人の身元不明の遺体が発見された。
遺体は潜入捜査していた薬剤師で、殺したと思われるのも同じく潜入捜査で身分を隠していた捜査員であった。
しかも当初殺人と思われていたのは間違いで、
彼が潜入捜査員であるとばれたらしいことに気づいた同僚の潜入捜査員が、
今なら自分が見張りの番で逃げることが出来るから、一緒に逃げようと申し出たのに対して、
「1年間も頑張って捜査してきて、やっと二見会を摘発できるところまで来ているのに、今われわれが逃げたりしたら、みすみす麻薬犯を取り逃がすことになってしまう。1年間の苦労を水の泡にしたくない。」と言って逃げるのを断っただけでなく、同僚の持っていた拳銃を自分の胸に無理やり押し当てて、自分で引き金を引いて自殺したのだった。
殺人事件と思われていたことは、自殺幇助事件に過ぎなかったということが分かった。

厚生省の麻取りにしても、警察にしても、おとり捜査が公になったら今後やりにくくなる。
又潜入捜査をしていた協力者(自殺幇助の者)が社会復帰した時に、暴力団から報復を受ける恐れもある。
どこから考えても、この事件は拳銃の暴発による過失致死と言うことで片付ける方が妥当であると思えるような事件であった。

それでも杉下警部は、
「法律は事情によって、守ったり守らなかったりで良い訳がない。
差しさわりがある場合には、その部分の法律を変えたら良い。
我々警察官は飽くまでも法律に従って処理すべきものであって、法律に反していると分かっていることをするべきではない。」と言う原則論を頑固に主張し続けた。
しかし相棒にまで裏切られ、杉下警部の主張は無視されてしまう。

常識的に考えたら、杉下警部は原則にこだわりすぎる「分からず屋」と言うことになるだろう。
しかし現在の日本の陥っている現状を思いかえす時、
この「法律家は飽くまでも法律を守るべきである」と言う原則論を、「分からず屋」と捉えることが一般化してきた事が、現在司法界が堕落しきっている遠因なのではないかと思えてくる。
警察や検察だけでなく、最高裁までが、日常的に法律違反を犯して、裏金作りをしていたと言う事実が判明しているし、
検察は無罪であると分かっているものを、有罪に導くべく証拠捏造までするようになっていた。

裏金を作るために上司から伝票を書き換える事を命じられる等、
厳密に言えば(厳密に言わなくても)法律違反である事を、日常的に続けてさせられていたら、
法律家の順法精神は育つどころか、
罪を犯すことが平気な人間だらけになってしまうだろう。

法律の不備によって一時は不幸な出来事も起きるかもしれないけれど、
今の日本では、法律家の堕落によって、裏金作りだけでなく、
日常的に冤罪事件が蔓延っていることを思うと、
目先の事情によって、法を守ったり守らなかったりを、法の番人であるべき司法関係者が日常的にすることを許していたら、
国民はもっと不幸な目に合わされることになる事が判明している。

杉下警部のような頑固者を馬鹿にするのではなく、
「警察や司法関係の者が、法律を犯して平気では、国の正義を守ることは出来ない。」という決心の下、
行き届かない法律によって問題が起こるときにも、
どんな時にも法律を無視したりすることは厳に慎み、
次回から改善されるように法律を是正することにすれば良い。
法律家たるものは「悪法も法なり」の精神で、
飽くまでも法律を守る姿勢を貫くべきなのではないだろうか?

以上のような訳で昨日の「相棒」は、相棒の作者の問題提起だったのではないかと思った次第である。

Comments

間違ってますよ

鎌田は協力者ではなく捜査員.
後藤が協力者で,組員です.

hogehoge様

コメント有難うございます。
と言っても、お申し越しの間違いの意味が良く理解できません。
私は老年で、名前等の記憶に自信がありませんので、この記事には固有名詞は杉下警部の名前しかつかってなかったかと思うのですが?
勿論ご提示の名前が登場人物にあったのは確かですが・・・・・

和久希世様

貴兄の考察に深い感銘を受けました。

特に、我々一般市民に対し優越的な力を保持する警察及び司法関係者が、組織の都合又は一片の情に絆され、真実の追求と法の順守をお座成りにしてしまうことが日常行われているとしたら、我々一般市民はいったい何を拠り所として生活していけばいいのかというくだりはまさにわが意を得たりという感じです。
  • [2010/12/02 20:56]
  • URL |
  • こーひーかっぷ
  • [ 編集 ]
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こーひーかっぷ様

コメントとTBを有難うございました。
今回の杉下警部殿は、誰が見ても行きすぎと思うだろうと思います。
でも、今の腐りきった司法関係官僚のやり口を見せられたら、
法の番人は「悪法も法なり」で行かねばならないのではないかと言う考え方に私もなってきています。
この意見にご同意下さって有難うございました。

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