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ピケティさんとハラリさん 

トマ・ピケティの「21世紀の資本」を何とか読み終えて、
今「サピエンス全史」(ユヴァル・ノア・ハラリ著)を読み始めたところです。

「21世紀の資本」の大部分は記憶の外に出てしまっているのですが、
改めて、表紙に表示されていたものを見て、
これがこの本の主題なのではないかと思いました。

ピケティさんがヨーロッパやアメリカで記録されていた古い統計を調べて行かれたところ、
何故か常に   r(資本収益率)>g(産出と所得の成長率)
となる事に気づかれたのだそうです。

この事をピケティさんは「21世紀の資本」表紙に下記のように記しておられました。

     r.>g
資本収益率が産出と所得の成長率を上回るとき、資本主義は自動的に恣意的で持続不可能な格差を生み出す。


大きすぎる格差こそが経済を破綻させる原因であることは、
歴史的に何度も経験させられているのだから、
これからは格差を大きくしないために、税金で予防処置をせねばならない。、
各国が協力して税金逃れが出来ない仕組みを作り、大きすぎる格差を生みそうなところ程、
高い税率をかけるなど、きめ細かな対策を施して行ったら、経済破綻を予防できると、
最後の章に様々な対策を書いておられました。

読み終わって私は、ピケティさんが、とても誠実な方であることは間違いないと思いました。
しかし、現在のロビイストに仕切られている米欧の政府が、
スポンサーである資本家の意に反する税金対策を取ることは望むべくもない事で、
絵に描いた餅にしかならないのかも知れないとも思いました。

第2次大戦後の世界が、一時的でおわったようですが、希望に満ちた世の中になりましたね。
ピケティさんの推奨される経済対策も、
現在の米欧のロビイストの政府が何らかの形で破綻したら、
そののちに出来る新政府は、新しい気持ちで、
理想的な税制を施行することになるのかも知れませんね。

超お金持ち階級の人々も、経済破綻を予防する税制があるのなら、
無暗に肥え太るより、ある程度の富で満足していたら、経済破綻しないで済むのなら、経済破綻しない方がよほど良いことに気づき、
ピケティーさんの提案されている格差予防の為の、
累進課税や諸々の対策が採用される日が、
来ないとも限らないかと期待されますが・・・・

「サピエンス全史」は未だ上巻の3分の1程を読んだに過ぎないのですが、
作者ハラリさんの」は洞察力・頭の良さに驚かされました。
それと同時に、あきらめの心境に似たものも感じさせられました。

この地球上にいはホモサピエンスが現れる以前、
ホモ・ネアンデルターレンシスとかホモ・ソロエンシス、ホモ・エレクトス、ホモ・フローレシエンスなど
世界各地に様々な人類がいたのに、
現在残っているのは我々ホモ・サピエンスだけであるのは何故か?
気候変動とか様々な要因によって、彼らは滅んで行ったのか?
それとも我々ホモ・サピエンスが彼らを滅ぼしてしまったのか?
様々な説があるけれど、
ホモ・サピエンスが他の人類や動物たちにない能力を持っていることから、
ホモ・サピエンスが他の人類を滅ぼしたのかもしれないとも思われる節が濃厚なようです。

サピエンスでなくても他のホモ属も、大きな脳を持ち道具の使用 優れた学習能力 複雑な社会構造を持っていたのですが、
ホモ・サピエンスだけが持った能力が、他のホモ属を滅ぼしていったのではないかとして示されたのが、
「認知革命」と言える位に凄い認知能力なのです。

これがなかったら人間も動物も団結出来るのは、どんなに多くても150人位が限度で、
普通統率できるのは30人から50人位で最大でも150人の集団行動が限度なのだそうです。
所が人類は「虚構」によって、ずっと大勢が団結できるようになったのだそうです。

他の人類や動物たちも言語を使うけれど、それは主に仲間に危険を知らせるなど。
情報の伝達が主ですが、サピエンスの言葉は情報を伝えるという意味では同じだけれど、
その情報が危険を知らせるとか等だけでなく、噂話をするために発達したのだそうです。
一部を引用します。

「サピエンスは本来社会的な動物であるという。私たちにとって社会的な協力は、生存と繁殖のカギを握っている。個々の人間がライオンやバイソンの居場所を知っているだけでは十分ではない。自分の集団の中で、だれがだれを憎んでいるか、誰が誰と寝ているか、誰が正直か誰がずるをするかを知る事の方が.はるかにい重要なのだ.。」


という訳で柔軟な言葉を手に入れたサピエンスは、
全く存在しないものについての情報を伝達する能力をもったのでした。
伝説や神話、神々、宗教は認知革命に伴って初めて現れたのでした。
サピエンスは噂話をする能力の助けを得て、より大きくて安定した集団を形成しましたが、
それだけでは150人が限度でした。

もっと大きな集団を形成するために、
サピエンスの認知革命によって得た虚構・神話が活用されたのでした。
厖大な数の見知らぬ人どうしも、共通の神話を信じる事によって、首尾よく協力できるようになるのでした。

という訳でサピエンスは他のホモ属とは比べ物にならない位の大規模な人員動員が出来るようになったから、
身体的にはサピエンスよりずっと優秀だったネアンデルタール人をも、
滅ぼして終うことが出来たのだろうという訳です。

このサピエンスが地球上で勝者となるために活躍した能力、
噂話をする能力とか、神話などの虚構(嘘)で皆を一つにまとめることとかは、
現在の社会では否定的な感じで受け入れられていますが、
これらの能力こそが、人類を地球上の勝者とした能力だったのですね。
会社なども虚構の上の者(法人)ですし・・・・・

この本の作者はイスラエルの大学教授だそうですが、
イスラエルという国は最近作られた虚構の上に形作られた国なのですよね。

人類が昔からやってきた様なことを、現代社会で今イスラエルが強引に実行している事に、
この本の著者ハラリさんは内心情けない思いをしておられるのではないかとし感じられました。

でもこれは人類がこの地球上の勝者となる為に延々と続けて来たことで、
アメリカやイスラエルのやっていることが目立って見えるだけのことかも知れません。
今サピエンスは人類以外攻撃の対象がないくらいに、地上を制覇しつくして、
地球はサピエンス同士の争いで終焉するかもしれない所まで来てしまいました。

情けない思いをしているのはイスラエル人のハラリさんだけではなく、
人類総てが同じ思いに至るべきところに来ているという事なのかも知れません。

未だほんの少ししか読んでいないのに、又中途半端な感想を書いてしまいましたが、
これからこの本はどのように展開して行くのか楽しみです。
又思いもかけない様な見方解釈をして見せてもらえそうな予感がして・・・・・

ところでこの「サピエンス」は大変な反響を呼んでいる本だそうですね。
現職の京大総長とかオバマ前大統領、ビルゲイツ氏なども賛辞を寄せているようです。
カズレーザーさんも、「滅茶苦茶面白い、ずーっとワクワクする」と書いていますが、
将にそんな感じで、とても面白い本です。







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