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OECDのアベノミクス批判
「街の弁護士日記」にOECD報告書がアベノミクスのトリクルダウンを批判した記事を紹介しておられる。
OECD報告書は結論部分で、
•富裕層と貧困層の格差は今や大半のOECD諸国において過去30年間で最も大きくなっている。
• このような所得格差の趨勢的な拡大は、経済成長を大幅に抑制している。
• 所得格差の全般的な拡大は、他の所得層を大きく引き離している1%の超富裕層にも牽引されているが、成長にとって最も重要なのは、置き去りにされている低所得の世帯である。とある。
昔見たドラマの中で、「貧しい者にも、分け与えるべきでは・・・・」と、遠慮がちに進言している側近の者に対して、
室町幕府の足利義政の正室日野富子が、事も無げに言い放った言葉を思い出す。
「そなたはものを知りませぬな~ 少ない物を分け合ったら、皆が貧しゅうなるだけじゃ」。
それは強い者の身勝手な言い分ではあるけれど、当時はある意味真実でもあったのだろうけれど、
現在は大量生産が可能になった時代である。
消費者が多ければ多いほど、製造者は大喜びして幾らでも作れる時代である。
不景気で消費者が減ると、工場は潰れ失業者が路頭に迷う時代である。
現代は沢山の物がつくれる時代なのだから、
「皆で分け合ったら皆(生産者を含め)が豊かになる」と、日野富子だって言うだろうと思われる時代なのである。
こんな時代に国民の経済的格差を大きくし、必要な物も購入できない階層を増やす等、
まともな経済政策とは言えないだろう。
欲しい物が店にあっても買えない人々と、
作っても売れないで倒産する工場経営者、商店経営者etc
更に、そこで働いていた元従業員は失業者にされてしまう。
失業者が増えて需要が減る事によって、更に失業者が増え、
遂には不景気のスパイラルに落ち込んでしまうという、
アベノミクスは不合理極まりない状態を更に悪化させる政策である。
大量生産の方法がなかった昔だったら、ある程度の格差は致し方のないものだったかもしれないけれど、
大量生産のできる世の中になっている現在は、
所得格差を創る必要がないだけでなく、
政府による所得格差醸成が、
それまで所得の高かった者達(工場経営者等)をも、貧乏人にしてしまうのである。
そういう事に考えが及んで、
思っていた以上にアベノミクスは、世紀の悪政だったのだと、私は改めて気付かされたのだった。
それでは「街の弁護士日記」の記事全文を写させていただく。
隠されるOECD報告「所得格差の動向と経済成長への影響」
12月14日付備忘録にメモしたトリクルダウン理論は実証データによって否定されたとするOECD報告書。
これを報道したのは何と「赤旗」だけのようだ。
一般報道では、わずかに東京(中日)新聞がコラムの中でガーディアンの記事を引用する形で、OECDがトリクルダウン(理論)を捨て去ったと触れただけだ。
アベノミクスの金看板は金融緩和であり、トリクルダウン以外の何物でもない。
無理に官製春闘を誘導してまでトリクルダウンが真っ当な政策であるかのように装おうとしている。
OECDにトリクルダウンを否定されてはさぞ、不都合であろう。
トリクルダウンは、格差を拡大するだけではない。
経済成長政策ですらなく、逆に経済成長を押し下げるとまで言われているのだ。
かくてマスコミは挙国一致でOECD報告書を無視することに決めた。
これほどの重要文献であるから、誰かが翻訳しているだろうと、苦労して、日本語文献を探したら、何のことはない、結局、OECD東京センターに掲載されていた。
この国のメディアには、あきれ果てるばかりである。
OECDのプレスリリースの全文を貼り付けておく。
OECDによると、所得格差は経済成長を損なう
2014年12月9日
最新のOECD分析によると、所得格差を是正すれば、経済成長は活性化されるでしょう。所得格差の縮小している国は所得格差が拡大している国より速く成長すると分析しています。
成長にとって最大の問題は、下位中間層及び貧困世帯とそれ以外の社会層との格差が拡大していることです。重要なのは教育で、格差が成長を損なう主な要因は貧困層の教育投資不足です。
アンヘル・グリアOECD事務総長は「この説得力あるデータは、大きく、さらに拡大しつつある格差問題に取り組むことが、力強くかつ持続可能な成長を促進する上で重要であり、こうした取り組みを政策論議の中心に据える必要があると示している。幼少期から万人の機会均等を促進する国は、成長し、繁栄する。」と述べました。
推計によれば、メキシコとニュージーランドでは、格差拡大が過去20年間の成長率を2000年代後半の経済危機までに10%以上押し下げました。イタリア、英国、米国では、所得格差が拡大していなければ、累積成長率は6-9%高く、スウェーデン、フィンランド、ノルウェーでも、低水準からではあるものの、成長率はより高くなっていたでしょう 。他方、スペイン、フランス、アイルランドの場合は、経済危機前の格差縮小が1人当たりのGDPの増加に寄与しました。
本ワーキングペーパーは、格差が経済成長に影響を及ぼす主要なメカニズムは、貧しい社会経済的背景を持つ子どもの教育機会を損ない、社会的流動性の低下をもたらし、技能開発を阻害することによるという新たな研究結果を示しています。
低学歴の両親を持つ個人は、所得格差が拡大するにつれ、教育成果が悪化します。これに対し、中学歴または高学歴の両親を持つ個人は、格差が拡大しても、ほとんどあるいは全く影響を受けません。
経済成長への影響は、社会の最下位10%の最貧困層と社会全体との格差によるだけではなく、下位40%の所得層との格差からも生じています。OECDによれば、貧困防止対策のみでは対策は十分ではありません。現金移転や質の高い教育、訓練、保健医療などの公共サービスへのアクセス拡大も、長い目でみれば、機会均等化を進めるための極めて重要な社会的投資です。
また、本ワーキングペーパーでは、適切に設計され、対象を絞った政策の下で実施される限り、税や社会的給付などの再分配政策が経済成長を損なうという研究結果 は見いだしていません。
ワーキングペーパー『所得格差の動向と経済成長への影響』およびその4ページの要約はwww.oecd.org/social/inequality-and-poverty.htm で入手・閲覧することができます。
>> 「日本語版」 はこちら
コメントや詳細情報については、OECD雇用労働社会政策局のステファノ・スカルペッタ(stefano.scarpetta@oecd.org 、tel. + 33 1 45 24 19 88)、OECD社会政策課のミカエル・フォースター(michael.forster@oecd.org 、tel. + 33 1 45 24 92 80)またはOECD雇用課のフェデリコ・チンガノ(federico.cingano@oecd.org、tel. + 33 1 45 24 92 80、OECD東京センター川口(naoko.kawaguchi@oecd.org, 03-5532-0021 )までお問い合わせください。
改めて「OECD報告要約日本語訳PDF」 。
以下、報告書の結論部分を掲載する。
いかなる政策で対応できるか
所得格差の趨勢的な拡大が多くのOECD諸国において成長を押し下げていることを示す統計データは、政策面に重要な結果をもたらす。特に、この統計データは、政策決定者は必ず成長促進と格差対策のトレードオフ関係に対処しなければならないとする見方に異を唱えるものである。OECDのこれまでの分析が明瞭に示しているように、成長の恩恵は自動的に社会全体に波及するわけではないが、新たな統計データは格差問題は成長にとり重要であることを示唆しており、成長促進と格差対策のトレードオフ関係という見方に終止符を打つ。格差の抑制や逆転を促す政策は、社会の公平化に繋がるばかりでなく、富裕化にも繋がり得るのである。
成長を阻害するのは貧困または人口の最下位10%の所得のみではない。その代わりに、政策決定者はより全体的に、どうすれば下位40%の所得層がうまくやっていけるようになるかに関心を持つ必要がある。この中には、経済の回復と将来の成長から恩恵を受けられないまたはそれらに貢献できない恐れがある、立場の弱い下位中間層も含まれる。貧困防止対策のみでは十分ではない。現金移転ばかりでなく、質の高い教育や訓練、保健医療などの公共サービスへのアクセス拡大も、長い目でみれば、機会均等化を進めるための長期的な社会的投資なのである。
政策は、低所得層の正規教育への投資不足という歴史的遺産にも立ち向かう必要がある。技能開発を促進するための戦略には、就労生活の全般にわたり、低技能者向けの職業訓練や職業教育を改善していくことも含まれていなければならない。
主要な結論:
•富裕層と貧困層の格差は今や大半のOECD諸国において過去30年間で最も大きくなっている。
• このような所得格差の趨勢的な拡大は、経済成長を大幅に抑制している。
• 所得格差の全般的な拡大は、他の所得層を大きく引き離している1%の超富裕層にも牽引されているが、成長にとって最も重要なのは、置き去りにされている低所得の世帯である。
• 格差の成長に対するマイナス影響は、貧困層ばかりでなく、実際には下位40%の所得層においても見られる。
• これは、とりわけ社会的背景の貧しい人々は教育に十分な投資をしないためである。
• 租税政策や移転政策による格差への取り組みは、適切な政策設計の下で実施される限り、成長を阻害しない。
• 特に、再分配の取り組みは、人的資本投資に関する主要な決定がなされる対象である子供のいる世帯や若年層を重視するとともに、生涯にわたる技能開発や学習を促進すべきである。
第三次(大惨事)安倍政権が「この道しかない」として進める、トリクルダウン(格差拡大)による経済政策には、一片の合理性もない。
OECDの提言とはまるで真逆のことをしようとしている。
消費税増税と法人税減税を同時に行おうという経済政策は、格差拡大路線であり、何と、経済成長放棄路線なのである。
1%の富裕層のためにこの国を収奪しようとするのが、安倍政権の目的なのだ。
TPPはこれを、国際法上の桎梏として構造化し、引き返せないものとしようとするものに他ならない。
それにしても、TPP絡みとなると、この国のマスコミは、都合の悪い情報を、これほどまでにひた隠しにする。
秘密保護法の所為でもなければ、萎縮のためでもない。
日本国民を家畜化することこそが、彼らマスコミの使命と心得ているからなのである。
- [2014/12/28 13:52]
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> 今の国土と国民の財産を、シナから守って下さい。
> でもそれが、民主主義らしいです。
>
> 地震が起きたら、自分の財産も和久希世 保革逆転の日本(世界も?)政界に思う主権者が、国民なら、
今の国土と国民の財産を、シナから守って下さい。
でもそれが、民主主義らしいです。
地震が起きたら、自分の財産も自分で守るべきでしょう。税名無し財閥の東京逃避計画から想像した事匿名様コメント有難うございます。
仰る通り2012年の物だったようです。
ツイッターつながりで見つけたものですから、
そんな古い記事とは思いも及ばず、日付を確かめませ和久希世 財閥の東京逃避計画から想像した事いつも読ませて頂き、たくさんのことを学ばせて頂いております。
取り上げられた元の記事は4年前、2012年2月のものようですね。もう一人の匿名財閥の東京逃避計画から想像した事匿名様コメント有難うございます。
>それ元ネタ自体がデマですよ。
ホントだったら後追い記事がでないのはおかしいですし。
そうかも知れませんね。
でも、ありそうな話和久希世 財閥の東京逃避計画から想像した事それ元ネタ自体がデマですよ。
ホントだったら後追い記事がでないのはおかしいですし。
パナソニックはもともと大阪だし。
ちょうど東日本地震の後だから、ありそうな話匿名オバマ大統領に反対されたロシア訪問を安倍総理強行?スプートニックの続報安倍首相のソチ訪問が実現し、日本もロシアの石油・ガス田にアクセスを得るか
http://jp.sputniknews.com/opinion/20160224/1670039.html
© Sputnik/ Dmitry Astakhov
2和久希世 「正当な反体制派」を攻撃するなbyケリー米国務長官rakitarou 様コメント有難うございます。
アメリカの味方が民主化勢力ですか、分かりやすいですね。
>中国のウイグルやチベットの反体制勢力、ロシアのチェチェンの勢力も「民主化和久希世 「正当な反体制派」を攻撃するなbyケリー米国務長官テロリストと民主化勢力米国と配下の国やマスコミには、米国にとって都合の良い反体制勢力を「民主化勢力」と呼び、都合が悪い反体制勢力を「テロリスト」と呼ぶという規準があります。アルカイダrakitarou日本の原発を監視しているのはイスラエル防衛会社だった。そして今もだったら・・・・・rakitarou 様コメント有難うございます。
>今ここで甘利さんを政府中枢から消すという意味がまだ私には見えないように思います。
2月4日にTPPの署名が行われる予定だそうですか和久希世 日本の原発を監視しているのはイスラエル防衛会社だった。そして今もだったら・・・・・ジャパンハンドラーは米国の総意ではないいつも興味深い記事をありがとうございます。日本の政治家は富士山会議などに出席するアーミテージなどのジャパンハンドラーのご託宣をそのまま実行しているようですが、米rakitarou日本の原発を監視しているのはイスラエル防衛会社だった。そして今もだったら・・・・・ましま様コメント有難うございます。
何故なのでしょうね。
アメリカにはイスラエルロビーと言うのがあるそうですね。
でも米軍が、何故イスラエルロビーの言いなりにならねばな和久希世 日本の原発を監視しているのはイスラエル防衛会社だった。そして今もだったら・・・・・因縁アメリカがユダヤに気を使わなければならないことはわかる。
防衛族がアメリカに気を使わなければならないこともわかる。
だから、イスラエルに気を使わなければならないましま日本の原発を監視しているのはイスラエル防衛会社だった。そして今もだったら・・・・・因縁アメリカがユダヤに気を使わなければならないことはわかる。
安倍一派がアメリカに気を使わなければならないこともわかる。
だから、イスラエルに気を使わなければならなましまアメリカに出た真ん丸い虹パンダ様コメント有難うございます。
空中から写したら円形の虹が写るのですか。
だったら、そんなに大事件でも何でもないのですね。
イラン制裁解除が世界及び日本にどんな影和久希世アメリカに出た真ん丸い虹美しい虹ですがアイザック・アシモフの科学エッセイを思い出しました。虹は背後からの太陽光線が前方に浮遊する水滴の中で全反射してその時にプリズム効果で七色に分かれてこちらに戻ってパンダ本土売り尖閣守る資に致せ?ステレオ様コメント有難うございます。
貴方のように真実が分かったら、
ちゃんと判ったと表明し、
不誠実な指導者を忌避して下さる人と、
すべての事を最初から知っていながら、和久希世 本土売り尖閣守る資に致せ?安倍政権は「富国強兵」を目指していないのですね私も最近まで「安倍政権は『富国強兵』を目指している」と思っていました。
しかし、御説の通り、安倍政権は「軍需産業を含むグローバル企業・グローバル投資家の利益」をステレオ大津市長選挙パンダ様コメント有難うございます。
>共産党は「そうやって生きながらえる術」を身につけてきたのかも知れません。
そういう事なのかも知れませんね。
今回の大津市長選で和久希世 大津市長選挙希望が持てそうな共産党候補にわずかでも当選の可能性があるなら独自候補を出すのは意義があるかもしれませんが、それでも裏方に回ってより大きな可能性を勝ち取ろうという意識が望まれるのパンダマダガスカルに飛蝗(バッタ)の襲来通りすがりですが 様コメント有難うございます。
人災と言っても、農薬に限らないという訳ですね。
色々と詳しい事情を教えて下さり有難うございました。和久希世 マダガスカルに飛蝗(バッタ)の襲来飛蝗は原因的には人災により起こることがほとんどと聞きます。
研究により飛蝗のプロセスは解明されています。
開発が進む際に干魃などが重なると元々の餌場に一定以上の通りすがりですがオバマ大統領が慰安婦問題の解決を日韓政府に求めたわけrakitarou 様コメント有難うございます。
こちらこそ、興味深いお話を有難うございます。
慰安婦問題解決の動機は、数々ある様ですね。
この日韓和解で戦争がし易くなったなんて、和久希世 オバマ大統領が慰安婦問題の解決を日韓政府に求めたわけ米国の中国対策の一環と思いますいつも興味深い記事を有り難うございます。今回米国が日韓和解を促した意味は、中国を敵性国家と軍事的にも経済的にもみなすようになった米国が、アジアでの種々の施策を行rakitarouこれで津波を防ぐ事が出来るの? 浜岡原発の防波壁面白いですねっていうのは、面白いこと言われますねってことだったんですが、言葉足らずで失礼しました。私が引き伸ばし戦術なんてとる意味ありませんし。
今年も記事を楽とろ共産党の天皇容認姿勢を批判する意見を見て思ったこと天野様コメント有難うございます。
>時の権力者(古くは藤原氏新しくは政府)の正当性担保に過ぎない
ここが天皇の存在意義の最たるものであると私は思っているのです。
こ和久希世 共産党の天皇容認姿勢を批判する意見を見て思ったこと天皇こそ日本の所有者であり日本国民の私有財産は天皇に捧げるべきと言った北一輝という人がいたね
天皇が日本を制御できず時の権力者(古くは藤原氏新しくは政府)の正当性天野穏やかに明けた日本の新年 隠居老人様コメント有難うございます。
今年の年明けのお天気のように、温かく穏やかな世界が、戻ってくると良いですね。
これ迄の総ての心配が杞憂に終わって・・・・・
>正し和久希世 穏やかに明けた日本の新年 謹賀新年今年のお正月は天気が良く、穏やかでよかったですね。
が、政治や経済の面では、前途に黒雲が立ち込めています。
アベノミクスの破綻は、子供にも分かるほどです。
隠居老人これで津波を防ぐ事が出来るの? 浜岡原発の防波壁とろ様>引き伸ばし戦術って・・面白いですね。
引き伸ばし戦術など、ちっとも面白くなんかありません。
もう無意味なコメントは入れないで頂きたく思います。和久希世