Dendrodium 項羽と劉邦を見て

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項羽と劉邦を見て 

ちょっと前からテレビで「項羽と劉邦」という中国ドラマを見ている。
貴族の生まれで勇猛果敢な項羽が、最終的に庶民で無頼漢の頭のような者だった劉邦に負けて、
四面楚歌の下、愛妻虞姫と共に自刃してしまう項羽に同情して、
劉邦を悪知恵の塊のような人間だったのかと想像していた私だったが、
このドラマを見て、劉邦が最下層から漢帝国の祖となったのは、それなりの理由があったのだと納得したのだった。
勇敢だし先を読む力も持っているけれど、劉邦には憐憫の情があり公正を重んずるところがあった。
それ以外にも劉邦には、自然に周りの者が従いたくなるような様々な徳があったのだろうと思う。

項羽はやたらと強く、どんな強敵でも忽ち降伏させてしまう。
項羽は人の命を何とも思わないところがあったのか、降伏した敵の捕虜5000人もを、皆殺しにして項羽の怖さを天下に知らしめようとした事があった。
それ以来項羽は、恐怖の対象になってしまっていた。

周りの者が皆、絶対に勝ち目がないと思っていたような戦いにも、
項羽は勇猛果敢な攻撃で忽ち敵をなぎ倒してしまう。
勝ったら勝ったで項羽は、敗軍秦の城内に残った敵兵の処理に困った。
皆殺しにしたら益々悪評が高まるし、
放逐したら何時背後から襲ってくるか知れない。
項羽は強いが故に悩まされることが多かった。

劉邦は敵に勝てそうなときにも、戦わずに納めようと、使者をやって降伏を勧める。
使者を遣わして敵将に、戦う前に降伏したら総ての兵の命を助け、
将軍も秦の将軍の地位は失うが、
劉邦の部下として、それまで通りその部下の兵の指揮を採らせると言う。

相手が劉邦軍と戦って勝ち目がない訳でもないのに、
如何して降伏せねばならないのだと息巻いてきたら、
それなら自分達(劉邦軍)はここを引き上げる。
そのうち項羽の軍が来るだろうから、項羽と戦ったら良かろうと、使者が交渉を諦めた振りをすると、
項羽と戦ったらどんな目にあわされるか分からないとばかりに、
秦の出城を守る将軍達は劉邦軍に下る選択をするのだった。

劉邦は戦いの為に死ぬのは、敵兵と雖も自分たちと同じ様に、秦から徴用されて故郷を捨てさせられた庶民である事を知っているから、
出来るだけ兵を殺さずに、軍を進めることを模索するのであった。

劉邦は行きがかり上、秦討伐軍の総帥になってはいたが、
可能ならば人を殺さずに済ませたいと思う、徳の人だった。
戦争をしながら、戦争の勝敗で決着しないで、外交力で解決しようとする人だった様である。

劉邦軍に有能な人が集まったのは、そういう劉邦の人柄のお陰だったのかも知れない。
秦討伐軍に相対さねばならなくなった秦軍の者は上下を問わず、
正義だ敵討ちだと息巻いて、常に暴力を奮っている項羽に関わるよりは、
軍を進めながらも、出来るだけ殺さずに済む方法を模索する劉邦に下った方がマシだと思うし、
項羽軍か劉邦軍のどちらかで、自分の能力を発揮したいと思っている軍人や策士なども、
やはり項羽により劉邦に付きたくなったのも、当然だったのではないかと思った。

かくして劉邦は勇猛果敢な項羽のお陰で、人気と実力を蓄えて行ったのだった。

項羽と劉邦を今の時代に当てはめてみるなら、
世界中を凌駕する戦力を持ちながら、ジリ貧になって行っているアメリカと、
平和主義を貫いていた日本のような感じだろうか。

平和憲法を守って実業に勤しんでいた日本は、
国民は一億総中流と豊かさを謳歌し、
平和主義と素晴らしい技術力で、
世界中の人々から好意と尊敬の念を以って見てもらっていたものだった。

アメリカの悪行は今や世界中に知れ渡るようになり、
現在アメリカは、その戦力で世界を滅ぼすか、
自ら身を引いて覇権を失う事を容認するしかない所にまで来ている。

結局において世界中どこの国の人であっても、
残虐な者より優しい者が好きなものである。
その者が色々な意味で有能な者であれば、
同じ有能でも残虐な者よりも、
優しい者の方が人に慕われ立てられるから、
人でも国でも、憐憫の情を大切にするものの方が、長く繁栄することになるのではないだろうか。

日本は戦後70年近く平和憲法を守る国として、世界中の信頼を得てきていたのに、
集団的自衛権行使容認などと、態々憲法を蹂躙してまで、覇王の手先になって、
殺人鬼のような国に様変わりしてしまったら、
福島原発の放射能を垂れ流している日本に明日はない、のではないだろうか?

「人を生かすことは自分を生かすことである。
人の命は大生命によって繋がっているのだから。」
との教えは本当なのではないだろうか?

ドラマ「項羽と劉邦」の大団円は近づいている。

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