Dendrodium 温かい他者への関心の結実 アフガニスタンの用水路

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温かい他者への関心の結実 アフガニスタンの用水路 

ペシャワール会報が届いた。
中村医師はアフガニスタンの人々を旱魃から救う為に、土方のようになって用水路を掘り遂にマルワリード用水路を完成された。
しかし夏にアフガニスタン方面を襲う大洪水で、出来たばかりの用水路が壊されたり、取水堰取水口等が無残な姿に壊される事態が毎年のように起こり、
大洪水の爪あとを職員作業員共々へとへとになりながら修復してきておられる。

2010年8月の洪水では、マルワリード用水路の決壊だけでなく取水堰が流されてしまって、
このままでは折角の用水路に水を引くことが出来ない事になるかもしれない、危機的状況になっていたのだそうである。

この状態を救ったのが長年敵対関係にあったカシコートからの和解申し入れであった。
カシコートの人々はマルワリード用水路によって潤されていた人々への嫉妬からか、
対岸のカシコート側からマルワリードのための取水堰工事をしようと、
カシコートに持ち込んでいたダンプや重機等を、
拿捕する嫌がらせをしていたのだった。

カシコートでは古くからの用水路はあったのだけれど、その頃、取水堰が毎年流されて安定せず、畑に水を引くことが出来ないため、住民はもう土地を捨てて難民になるしかない状態にまで、追い込まれていたのだった。

切羽詰ったカシコートの自治会は、長年経緯のあったPMS(ペシャワール会)に謝罪し、
取水堰を造って欲しいと申し入れてきたのだった。
PMSは謝罪を受け入れて、カシコートの取水堰を造ることを約束した。
これはPMSにとっても救いの手となったのだが・・・・・

PMSは2012年からカシコートの取水堰を創り始めた。
断続的な大洪水に襲われ、堰の一部を決壊されたりしながらも、
堰長505m 堰幅50~120m前面石張りで面積2万5千㎡の
マルワリードとカシコートの連続堰が、
今年3月完工したそうである。

この堰完工の目途となる工事が完成した昨年12月、
これで「再砂漠化」の脅威が消え、両岸の安定灌漑が保証され恵が約束された瞬間、
現場の人々総てが涙を流し抱き合って喜び合っていたそうである。

これというのもPMSが、嫌がらせをしていたカシコートの人々を、
謝って来たら直ぐに許して上げ、
取水堰を造って欲しいという、見方によっては虫の良い願いを、二つ返事で聞いてあげた度量が、
マルワリード用水路流域と、カシコートの両地域を救ったのだった。

中村医師はアメリカのアフガン戦争という、悲惨な戦乱の中で、
病院の経営と共に、
土木工事でも、あれだけのことをやり遂げられたのである。
その慈愛の深さ、意志の強さには、只々感心するばかりであるが・・・・・

中村さんはこの会報の最後に、次のように書いておられる。
違いや矛盾をあげつらって拳を上げるよりも、血の通った共通の人間を見出す努力が先だと思います。私達の活動が、このような壁を越えようとする努力と、温かい他者への関心の結実だとすれば、これに勝る喜びはありません。そしてこれが譲れぬ一線でもあります。

世界中の人々が、違いや矛盾をあげつらわず、拳を上げるよりも、血の通った共通の人間を見出す努力をしたら、戦争等という野蛮なことをせずに、皆が潤う世の中にする事が出来るのだろうにと残念でならない。

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