Dendrodium

核燃料再処理工場・維持費だけで毎年1100億円 

核燃料再処理工場 動かなくても年1100億円
2012年5月14日 07時11分
核再処理費用

 使用済み核燃料の再利用に向け、試験が進む日本原燃の再処理工場(青森県六ケ所村)は、仮に稼働させなくても、維持費だけで年間千百億円もの費用がかかることが、政府の資料や日本原燃への取材で分かった。再処理工場を含む核燃料サイクルは、十兆円の巨費を投じても実現のめどが立っていない。費用はいずれも電気料金などの形で国民が負担している。当てのないまま事業を続けるのか、議論を呼びそうだ。

 原子力委員会で核燃料サイクル事業の是非が議論されている。二〇二〇年に原発をゼロにし、それまでに使った核燃料は再処理せずに地中に埋める直接処分が最もコストが安いとの試算が出た。ただし、推進派と反対派の主張がかみ合わず、判断を先送りするムードが出てきた。

 先送りした場合、問題になるのが、ほとんど完成した再処理工場の扱いだ。新たな方針が決まるまでの間は試験運転程度にとどめたとしても、保守点検、グループ会社による警備、放射線管理、人件費などさまざまな費用が必要になるという。

 核燃料サイクル事業では、高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)も、止まっていても年二百億円弱を費やすことが問題視されてきたが、再処理工場は実に五倍強の維持費だ。

 本紙の取材に、日本原燃は「設備を安全かつ健全な状態に維持・管理するための恒常的な費用」と主張。現状で百億円近い再処理技術の研究費の継続さえ必要との立場だ。これらの費用とは別に、現在、核燃料サイクル施設が立地していることを理由に、政府が青森県内の自治体に支払っている交付金もある。一一年度の交付額は九十二億円。

 費用も交付金も、大半は電気料金、一部は税金の形で国民が負担している。(東京新聞)

青森県六ヶ所村の核燃料再処理工場を存続させるかどうか、原子力委員会で核燃料サイクル事業の是非が議論されている。その議論の参考に稼動させ核燃料を再処理した場合と、核燃料再処理を諦めて工場を閉鎖させた場合にかかる費用負担を試算したところ、
二〇二〇年に原発をゼロにし、それまでに使った核燃料は再処理せずに地中に埋める直接処分が最もコストが安いとの試算が出たそうである。
その上再処理した燃料を使うための高速増殖炉(もんじゅ)は、何時実用化できるかの目途も立ってはいないのである。
こんな出来るかどうかもあやふやで、しかも毎年莫大な予算を浪費している核燃料再処理工場や、高速増殖炉の実用化研究の為に、毎年巨費を投じ続けている現実を、今年もうやむやにしたままで、ずるずると続けていく方針であるらしい。
今年も、推進派と反対派の主張がかみ合わず、判断を先送りするムードが出てきたそうである。
判断を先延ばしにしたら、維持費だけでも年間1100億円も掛かるというのに・・・・・
もんじゅの維持費も200億円近くかかっており、
そのほか核燃料再処理工場を設置していると言う事で青森県に年間92億円もの交付金が出されているのだそうである。
核燃料の再処理計画を取りやめにしたら、それだけで年間1400億円近い税金(電気代を含む)が浮いてくると言うのに、どうして判断を先送りなどするのだろう?
核燃料サイクル事業についてはイギリスも諦めて撤退したというのに、
日本は財政難で消費税増税をせねば財政破綻すると言って、総理大臣が消費税増税に政治生命を掛けるとまで言われている国だというのに、
これだけの無駄遣いを、どうして放置する事に平気でいられるのだろう?

まして東電福島原発の事故以来、日本で原発を稼動し続けることに反対の国民が、大多数を占めているという時、
20〜30年以降にしか実用化出来る見込みもない核燃料サイクル事業を、
財政破綻寸前の国がどうして試行錯誤し続けねばならないのだろう?
万一核再処理工場が事故を起こしたら、その被害は原発事故の被害の何倍も悲惨な事になり、
その被害は青森県どころか日本だけにも留まらない、
世界中を汚染してしまうだろうと言われている核燃料再処理工場なのである。

どこから考えても、六ヶ所村の核燃料サイクル工場は、直ちに閉鎖するべきであるし、
同時に「もんじゅ」も閉鎖するべきであると思う。
これまでに掛けた予算が無駄になるから、何としても成功させたいという考えから、継続を主張しておられるのだろうけれど、それによって無駄に費やされる税金はどんどん増えて行ってしまうのである。
「泥棒に追い銭」という言葉もある。
ここはきっぱり諦めて、核燃料サイクル事業から手を引いてもらいたいものである。

NHK経営委員長を東電の社外取締りにして良いものか? 

自民党、NHK経営委員長の東電社外取締役との兼職認めず
2012.5.15 22:07

数土文夫NHK経営委員長
 自民党は15日の党総務部会に数土(すど)文夫NHK経営委員長を呼び、東京電力の社外取締役との兼職について「NHKの中立性を損ねる」として認めない考えを伝えた。数土氏の起用については川端達夫総務相が「制度上の問題はない」としている。


公共放送であるNHKの経営委員長を、原発事故を起こして社会に多大の迷惑をかけている企業「東電」の社外取締役にするなど、どうしてこんな事が平気で出来るのだろう?
総務大臣は「制度上は問題ない」と言っておられるそうであるが、
制度上問題があるかどうかしか考えない政治家なら、政治家など必要ないだろう。
国が行うことが国民にどう影響するかを考え、国民の利益を守るための政治をするというのが民主主義の趣旨であり、
国民のための政治をする政治家を選ぶために、立候補して選挙で国民に選んでもらった人が、国会議員になって政治をするという手続きが取られているはずである。
だから内閣総理大臣は選挙で選ばれた国会議員にのみ、なる資格が与えられているのである。
国民が選挙で選んだ者にしか、国の決定権を握らせないという為に、手間とお金を掛けて選挙をしているのである。
川端総務大臣が「手続き上可能である。」という事しか言われないということは、
川端総務大臣が、「それが国民にとって良い事か悪い事か」等全然考慮しておられないという事を意味していると思われる
NHK職員を社外取締りにしたがっている会社の利益のみ考えて、
「手続き上可能だから大丈夫ですよ。」と川端総務大臣は東電にOKを出して、東電を喜ばせる事のみ考えておられる事になる。
これでは川端総務大臣の判断基準としておられる事は、
会社が儲けを追求するために法の網にかからないすれすれの道を伝授して、会社から報酬を得ている顧問弁護士と、同じ仕事しかしておられない事になってしまうではないか!
政治家と顧問弁護士とは別の仕事をせねばならないはずである。
川端総務大臣は民主主義国日本の政治家としては、失格であると言われても仕方ないだろう。

この件に関しては自民党はまともな事を言ってくれている。
NHKの経営委員長を東電の社外取締りにする事に、クレームをつけるのは当然の事であると私も思った。

スペインの「怒れる者たち」革命から1周年 

ブナ林便りの「日本列島」に酒井さんという方の報告が載っていました。
その記事にスペインのデモの様子を写した写真を紹介しておられました。(その中のひとつだけURLを載せて置きます。)

5月12日は、「ウォール街占拠」(Occupy運動)のきっかけを作った、
昨年のスペイン「怒れる者たち」の革命から1周年でした。
再びスペイン全土の広場と通りが、巨万の人々で埋めつくされました。
今年ははっきりと、われわれは99%だ!銀行と金持ちを救済する緊縮政策に
断固反対する!とのスローガンが掲げられました。

http://elpais.com/elpais/2012/05/12/album-01/1336843844_764277.html


日本では余り報道されていないようですが、ヨーロッパでは99%のオキュパイ運動は今も盛んな様です。
ギリシャが破綻しかけたのも、
元はと言えばギリシャ政府が、国の財務状況を無視して、業者の言いなりに必要以上にオリンピック施設建設等に、湯水のごとくお金を掛けたのが遠因になっているそうですね。
賄賂とかその他色々な方法で、放漫経営を誘発させてしこたま儲け様とした業者にお金を支払うために、国民が付けを払わされるのを、黙って容認するわけには行かないというのが、ギリシャ国民の言い分であろうかと思います。
政府のいい加減な国家経営で、業者を大もうけさせる大盤振る舞いをした為に、財政危機に陥っていると感じている国民が、世界中に満ち溢れているのでしょう。

日本でも自然を破壊するための工事ではないかと思えるような公共工事なる者が、どれだけの税金を垂れ流してきた事でしょう。
野田政権は財政破綻にならないために消費税を上げると言いながら、今年も無用のダム建設に莫大な予算を計上しています。それも民主党が政権を取った当初国民に大々的に約束した八ッ場ダムまで工事再開を決めているのです。
米軍への協力金もふんだんに支出し続け、無用の軍備を買い続け、
国家公務員の天下り先で、天下るため以外に存在理由のない様な団体維持のための予算は、今までどおり計上し続け、
国土を荒廃させる原発を維持するための電源3法や、原発維持のために電力会社に与えられた優遇策も廃止する事無く、これまでどおり電力会社を優遇し続けて、原発の稼動を続けようとしています。

その上法人税や高額所得者の税金は、税率を下げてしまったままであるだけではなく、
消費税を全然払っていない輸出関連事業者は、輸出品について輸出戻し税として数千億円規模の消費税が与えるられる仕組みになっているのです。
財界にこういう特典がついている消費税を、戻し税についての改善をしないまま、
財政を改善するためには不可欠と国民を欺いて、消費税増税を強行しようとしています。
財界は5%が10%になったら、戻し税が倍額になるのですから、消費税率を上げたくて仕方ないのでしょう。
スポンサーで動くマスコミは消費税やむなしの議論を連日放送しています。
その上NHKまで、誰に命令されたのか、NHKのスポンサーであるはずの国民を裏切って、
消費税増税やむなしと言っているようです。
こんな政治を続けながら、税金が足りなくなったら庶民から搾り取る消費税の増税を、強行する事しか考えない政治家たちに、国民が言いなりになっていたらとんでもない事になってしまうでしょう。

ヨーロッパやアメリカでは似たような事態に気づいた国民が、オキュパイ運動を繰り広げているようです。
フランスの大統領選でも、富裕層の税率を最高85%に引き上げると約束したオランド氏が、サルコジ前大統領を破って、大統領に選ばれましたが、これもオキュパイ運動に連動する動きのひとつなのではないでしょうか?

日本も野田政権の1%のための政治にNOを唱えて、
99%のための政治にシフトさせたいものですね。
地球の自然環境をこれ以上悪化させないためにも、
私達は現政権にNOを突きつけねばならないと思います。

福島県内で始まっている再生可能エネルギーへの取り組み 

今日13日(日)10時5分からの番組・明日へ−支えあおう− 復興サポート「福島発 エネルギーシフト」で、福島県で今再生可能エネルギー産業を育てようという動きが、地元の活力を取り戻すための新しい産業として、注目され期待されているという情報が紹介されていた。
そのほかにも温泉地で、これまでは熱すぎる温泉を使いやすい温度に冷ますときに、捨てられていた熱を利用して、発電するという取り組みも始まっている等、色々紹介されていた。
脱原発に向けて日本は着々と動き始めているのかもしれない。
「NHKもたまには良い番組も作るのだ。」とちょっと嬉しくなってきた。

明日へ−支えあおう− 復興サポート「福島発 エネルギーシフト」
番組内容
新しい東北を作るために学びあい、語りあう「復興サポート」。洋上風力や温泉を活用した発電など、福島で始まった自然エネルギーによる地域再生へ専門家が徹底アドバイス。

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詳細
今、福島では、原発に代わって自然エネルギーによる新たな産業を育てようという動きが始まっている。福島沖に「海に浮かぶ風車」を並べる洋上風力発電や、沿岸の農地を活用したソーラー発電、温泉の熱を利用した発電など、注目のプロジェクトが続々登場! 漁業や農業とも連携した新しいビジネスモデルを生みだそうとしている。“原発後”の未来をどう作っていくのか。専門家とともに話し合う。【出演】飯田哲也 ほか

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出演者ほか
飯田哲也, 石原孟, 佐藤理夫, 中村勉, 照英, 【キャスター】三宅民夫, 【司会】柘植恵水


再放送ウオッチに登録すると、この番組を再び見ることができるそうです。
https://pid.nhk.or.jp/pid04/RebroadNoticeInsert/Confirm.do?pkey=206-20120513-21-16653

富裕層への税率75%に引き上げ、野田総理よオランド大統領に続け 

ちょっと旧聞にりますが、フランスの新しい大統領オランド氏の掲げる政策では、
富裕層への課税を強化し、格差是正を計る
所得税の税率は、最高75%まで引き上げる

と表明しておられるそうですね。
サルコジ前大統領は野田総理と同じで、消費税増税で不足を賄いたい人だったそうですが・・・・・

日本の総理はフランス国民から排斥された、サルコジ前大統領と同じで、
富裕層の税率を上げるとか、法人税の税率を上げるとかは、全然考慮する気もないらしく、
財政健全化のための施策は、消費税率引き上げしかないと考えておられるようです。

消費税増税に政治生命をかけるとか、
不退転の決意で、消費税率引き上げに取り組むとか、
それがまるで天意にかなった事ででもあるかのように、誇らしげに宣言しておられます。

消費税率を10%に引き上げると言ったら、国民が喜ぶ等とは、
まさか野田総理でも思ってはおられないでしょうが、
国民の代表である国会議員の前で、得意気に表明されるのですから、不思議な国会ですね。
こんな事がまかり通っているのは、野田総理の感覚だけでなく、
日本の国会議員全員の感覚も、おかしくなっているからなのでしょう。

国会が国民の代表として、自分に投票してくれた一般国民の利害を最重要課題として、考える議員だけだったら、
どんな酷い権力のポチ総理だったとしても、
食料品にかける税率も含んだ消費税率を、今の倍に引き上げてしまう法案を出すときに、
大威張りで、不退転の決意とか、政治生命をかけて成立させるとかの言葉は、
間違っても口にされる事はないでしょう。

マスコミもこの野田総理のへんな決意表明に、クレームをつける様子も見えません。
只、野田総理が大口をたたくと揶揄するくらいが関の山で、
庶民を苦しめる消費税率引き上げに、豪そうな事を言うなという取り扱い方をするマスコミを見たことがありません。

財政を持ち直すためには、消費税率引き上げしかないかのように、日本の国民は思い込まされていますが、
現にフランスでは、消費税率引き上げを表明したサルコジ前大統領は落選し、
富裕層への課税強化を表明したオランド氏が当選しているのです。
税収を上げる方法は消費税率を上げるしかないなんて真っ赤な嘘であると、フランスの大統領選が教えてくれているではありませんか!

その上日本の総理大臣は、財政健全化のためには不可欠と言って、消費税増税を言いながら、
不必要なダム建設を強行したり、アメリカ軍への莫大な資金供与、無用の長物の戦闘機に兆のつく税金を支出しようとしています。

野田総理の消費税増税の目的は、財政再建や社会保障の充実などではなく、
ゼネコンや米軍・アメリカの武器業者への資金供与のためであるのは明白であると思われます。
ゼネコンがやりたがっているのは、国民の利益に反する国土荒廃事業であるし、
米軍への支出は、下手をすると日本を悲惨な戦争に巻き込みかねない事業(戦争)へ参加させられるために、資金を供出させられているのです。
又新たに買い入れが決まった戦闘機は、まだ作られる前から、不具合がうわさされているもので、最終的にはどのくらい値段が吊り上げられるか、見当もつかないような取引なのだそうですね。

こんな国民を苦しめるだけで、国民の福祉には程遠い目的で使う事がほぼ決まっているお金を捻出するために、
野田総理は不退転の決意で、消費税増税に取り組んでおられるらしいです。

消費税の増税をするより、富裕層への増税をするべきでしょう。
原発の真似ならフランスの真似をするのに、
「富裕層への増税など、まともな事に取り組むフランスの真似などできるか!」と、野田総理はお思いなのでしょうか?

人生の目的は自分のドラマを生きる事 

チャップリンが語る愛の世界
私の人生観宗教観に書いたのだけれど、
人間がこの世に生まれてきたのは、あらかじめ自分で想定した人物として、人生ドラマを演じるのが目的だったのではないかと思うようになったのは、
私の淡い初恋の相手、彼とのかかわり方に元を発している。
二人共老齢に達し、後輩の方々の参考の為ここに、その一部始終を書いても良い時期に来ているのかもしれないと思い、恥さらしではあるが書かせてもらうことにした。

私が初めて彼の名前を知ったのは、私が2年生で転校した福岡の高校で、
新しい高校にやっと慣れかけてきた5月のことであった。
この高校では毎年春に行われる文化祭で、クラスメートに勧められて文芸部の文集を買った。
その文芸部発行の文集に彼の創作「遺言」という短編小説が載せられていた。
創作「遺言」を読んだ後、何故か私の目には、作者の名前に後光がさしているように見え始めた。
後光というと神がかりのようであるが、名前の周りに燐光のようなものが、見えるようになったのだった。
2年生の3学期、初めて彼と出会う頃まで、その燐光の様なものはずっと感じられていたのだった。
友人にページを開いて、名前の部分が光って見えないか尋ねたら、その友人に「変な事を言う」というような目で見られたものだったが・・・・・

「遺言」の舞台は戦国時代の宗像大宮司家。
かの有名な下克上の陶氏におびやかされる主家存続のため、陶氏の血を引く亡君の落とし胤に後を継がせて、主家の存続を図ることにした家老の悲劇の物語。
小説の主人公で宗像家家老の久秀は、陶氏の血筋を引く者を立てる為には邪魔となる亡君の奥方で、久秀にとっては恩人の娘でもある、まだうら若く美しい女性菊姫を、自分の手にかけたのだった。
主君の未亡人を殺した責任を取って切腹する時久秀は、自分の息子に遺言を残した。
その遺言には「武士をやめて僧侶となって静かに暮らせ」とあったという。

秋の文集にも彼の創作作品が載っていた。
宇治拾遺物語から題材をとった、のどかな話が数編描かれていた。
その時私は、どういう意味かはわからないまま、「この中にあの人は居ない」という気がしたものだった。
そして秋の文集に載った彼の名前も、私の目には春の文集の時と同じように、燐光に包まれているように見えたのだった。

2年生の3学期、大学の入試も済んだ頃、彼は始めて文芸部の部室に現れた。
私は彼に会えるかもしれないという希望もあって、誘われるままに文芸部に入部していた。
彼が部室に入ってきたのは、私が部室の入り口近くで、後輩の男子とはさみ将棋をしていた時だった。

「ここを行ったら良い」と笑いながら、彼は私の相手(後輩の男子)の駒を進めていた。
それが私にとって彼との始めての出会いであった。
その時私は思わず立ち上がっていた。

その時彼を前にして、私は幻影を見ていた。
最初は静かだったのが、だんだんと人が増えていく感じがした。
そして遂に大勢の人々の気配が感じられるようになってきた。
大勢の人々が、彼の事を讃えている様だった。
そのざわめきの中で私は、
「とうとう私の手の届かない所に行ってしまわれた」と寂しく思っていたのだった。

その幻影は、私にはずいぶん長い物語のような気がしていたけれど、
それは、もしかしたら、ほんの一瞬のことだったのかもしれない。
はさみ将棋の相方の後輩の男子が、
「早く行って」とせかす声で、われに返ったとき、
彼の笑い声はまだ続いていたような気がする。
後輩の男子との挟み将棋を、早々に終わらせたとき、
彼はもう部室を出て行くところであった。
彼が部室を出て行った後、興奮した私はだれかれかまわずに
「あの人が○○さん?」と聞いていたのだった。

その後3学期が終わるまで、彼はしばしば文芸部の部室を訪れるようになってきた。
文芸部では「随筆日誌」というノートがあって、部員の誰でもそのノートに書きたい事を書き込めるようになっていた。
彼との出合いの後、私の書いた文に対して、感想とか返事とかと思えることを、彼はいつも書いてくれていた。

高校を卒業して大学生になっても、彼は時々文芸部を訪れていた。
しかし、二人の関係は文芸部員と、先輩の文芸部員の域を出ることはなかった。
その頃の私にとって彼は、自分と同等に考えることなどできない、崇拝する憧れの先輩なのだった。

ある日学校から帰るとき、たまたま彼と一緒になったことがあった。
高校の前の大通りを歩きながら、彼とこれからこの大通りを何時までも歩いていけるのかと思うと、
その大通りが輝いて見え、私の心は希望に満ちる思いであった。

それなのにいつもの曲がり角に来た時私は、
「私はこちらですから」と言って、彼に別れを告げていた。
私は彼に引き止められるのを期待していたのに,引き止めて貰えなかった事にがっかりしていたのかも知れない。
曲がり角を行ったすぐの所にあったお饂飩屋さんの屋号が胸に響いた。
いつもは気にしたことのなかったその屋号。
黒田節の歌詞から取った、その屋号は「想夫恋」であった。

高校卒業間もなく、私の家は大阪に転居した。
住まいが遠いという気楽さもあって、私は思い切って彼に手紙を出したのだった。
すぐに返事が来て、二人の間に文通が始まった。
しかし話題が政治の話になると、二人の意見はどうしても真反対のものになってしまい、
私は短気にも、彼に絶交を申し入れてしまったのだった。

その後何年かして、彼は弁護士として水俣病訴訟に取り組んでいると、
私に葉書を寄越してくださった。
「私も水俣に行ってお手伝いしたい」と書きたかったのだけれど、私にはどうしても決心がつかなかった。
水俣病にかかった人が訴訟などしたら,闘争的な精神から心が乱れて、さらに病状が悪化するのではないかという、精神絶対主義的な思想に当時の私は、かなり偏っていたからだった。
今の私は、肉体は精神の影響を多分に受けるけれど、肉体の材料が物質である以上、自然の状態と著しく違う環境におかれたら、精神だけでは補いきれない場合もあるだろうと言う考え方になっている。

数年後思い切って水俣の事務所を尋ねたとき、
彼はちょうど熊本に行くところだった。
熊本まで車で送ってあげようと申し出られ、途中で水俣の海も見せてもらったりした。
水俣の海の向こうに「恋路島」という名の島が見えていた。

「難波より はるばる来ぬる恋路島 水俣の海は厳しかりけり」

熊本で夕食をご馳走になったり、夜の熊本城に案内してもらっているうちに、駅に着いたときにはもう真夜中近くになっていた。
切符売り場の窓口で彼が尋ねてくれたとき、売り子さんが切符は最後の一枚になっていると言われた。
「このまま帰りますか?」という彼の問いに、帰るのが当然のことと思っていた私は、ちょっといぶかりながらも、大阪行きの切符を買った。

一旦は大阪の家に帰ってきたのだけれど、
「このまま帰りますか?」と彼に聞かれた事が気に係り、
私は家に帰り着いたその日、再び水俣を指して汽車に乗ってしまった。

水俣の事務所には灯りがともっていなかったので、すぐに留守と分かった。
その上私にはそこがもう、もぬけの殻になっているような気がした。
それでもそのまま、そこを立ち去りがたく、
私は事務所の前にある公園のベンチで一人夜を明かした。
3月の末だったと思うが、その夜はちっとも寒くはなかった。
満開の桜が美しく咲き乱れており、空には朧月がかかる美しい夜であった。

翌朝駅のそばのポスターで、その日に熊本市内で、水俣病訴訟勝訴記念式典があることを知った。
彼が「このまま帰りますか?」と聞かれたのは、私がこの式典に出るために来たと思っておられたからなのだという事が、やっと分かった。

私は熊本の会場に行って、途中からではあったが式典に参加する事ができた。
式典が終わって彼に近づく機会があった時、そっと彼の背広の裾に触れた私の手を、彼は反射的に振り払っていた。
がっかりしなかったわけではないけれど、来るべきものが来たという気もしていた。
その時私は久秀に殺された菊姫になって、「遺言」の巻きが成就したような気がしたのかもしれない。
でも表の心は失恋に打ちひしがれていたのだったが・・・・・

その3年後私は、縁あって現在の夫と見合いした。
見合いをして2ヵ月半後には、結婚式を挙げていた。
結婚後最初の住まいは水口(現在の甲賀市)であった。
水俣に嫁けなかったから、水口の住人となら結婚しようと思って、結婚を承知したというわけではなかった。
お見合いのときには滋賀県の人とは聞いていても、詳しい住所を知ったのは、婚約してからであった。

夫がまだ二十代の頃、神戸の夜の町で占い師から声をかけられ,「あんたは40過ぎるまで結婚できないだろう」と告げられたことがあったのだそうである。
嫌な事を言うやつだと思ったが、結局40を過ぎるまで結婚出来ないで来たという話を聞いた時、
私たち夫婦は初めから結婚する運命にあったのかもしれないと思った。
夫は私の人生ドラマに付き合った分けではないが、丁度私のドラマが完結するのと期を一にして、夫のドラマも次のステージにシフトしていたのだろう。
やっぱり私達は初めから一緒になる事が、決まっていたのだろう。

そして高校の先輩の彼と結婚する予定は、私の人生ドラマの中にはなかったから、
二人の仲が近づきそうになると、私は自分から変な事をして、彼から離れてしまっていたのだろうと思われる。
今思うと、彼にとって私は理解に苦しむ様な事をしばしばやらかしている、変な女だっただろう。
色々と分けの分からない思いで、彼の心を悩ませたりしたのかもしれない。
彼を苦しめる意図など全然無かったとは言え、申し訳ないことであった。

私たち夫婦は三十代半ばと四十代半ばで結婚したのだけれど、
何とか子供にも恵まれ、遅ればせながら、世間並みの幸せな人生を送る事ができてきた。
そして夫の定年を期に、私達は大津市内に転居することにした。

そこで私は図らずも自分が宇治周囲物語の世界に入っている事を知ったのだった。
私の家のあるところは大津市とは言っても、京都府との県境に位置する辺鄙極まりない土地である。
でも私はここが宇治市と接する土地である事は、移り住んでしばらくするまで、全然気がつかないでいたのだった。(だから故意に宇治の周囲に位置するところに移り住んだわけではなかった。)

大津市に移ってしばらくたった頃、水俣病訴訟が勝訴20年を迎えたという報道があった。
その時私は名前だけで住所は書かないまま、彼に葉書を書いた。
だからこの葉書が彼の手元に届いたかどうか知るすべはないが・・・・・

夏草の波やわらかに碑文字読む(貴句拝借)
新聞で水俣病訴訟勝訴から20年になると知りました。
長い間ご苦労様でございました。
私は今宇治周囲物語の世界にいます。
文字が違いますって?
私は今滋賀県で、山ひとつ向こうは宇治というところに、
定年後の主人とまだ中学生の娘と三人 長閑に暮らしています。
あの二つの作品は私にとって青春の記念碑となっています。

というものであった。

この時私の人生ドラマの大方は終わったが、宇治周囲物語の中で幸せに暮らす私のドラマの、残りの部分は現在進行中である。
この幸せな現在を作ってくださった夫に、私は深く感謝している。
そして、私の人生ドラマのもう一方の役になってくださった彼にも、
とても感謝している。

これらは総て私の人生ドラマであって、
夫にも彼にも、それぞれの人生ドラマがあったことだろう。
それらの中では私も、その素材の一部であっただけであったことだろう。

私の人生ドラマ・恋の至極は忍ぶ恋に御座候・という葉隠れの恋物語をやってみたかった生まれる前の私が、
相手役に選んでいたから、彼の名前を知った時、彼の名前が輝いて見えていたのではないかと思われる。
それにしても、私はなんと見栄えのする相手役を、得ることが出来たことだろう!
「遺言」の久秀のように、悲壮な人生ではなかったけれど、弱い者の強い味方としての生き方を、彼は一生貫いて来ておられる。

彼には只感謝あるのみである。

人生は行き詰ったからと言って、捨てては勿体ないというのが、私がこの記事を書いた理由であり、言いたかった事である。。
行き詰った時、次のステップは始まりかけているのかもしれないではないか。
総ての人が幸せなる人生になるとは限らないと思う。
人生の目的は人それぞれだろうから、その人なりの目的を遂げたとき、最悪の場合例え苦しみながら死ぬ事になったとしても、生き抜いたという達成感に満たされるのではないだろうか?
死ぬべきときが来たら必ず死はやってくる。
慌てて自分から死を選ばないほうがよい。
逃げ出したりしたら、もう少しで達成できたかもしれない人生の目的を果たせない事になってしまう。
失恋した寂しさから自殺などしていたら、迷いは晴れないままで、心の平安を得る事はできなかったと思う。
自殺したら輪廻転生を繰り返す事になると教えられているのは、そういう理由からなのではないだろうか。

人それぞれ好みによって悲劇も喜劇もあることだろう。
そのドラマは現在の自分の想像を超えた展開になっているはずである。
そして、その展開をこなす能力は自分に備わっているはずである。
自信喪失になったり絶望しそうになる事もあるかもしれないが、
過ぎてみたら、それらはそのドラマに彩を添えるものとなるだろう。

神仏の分身同士である兄弟姉妹(人類)への愛を忘れず、誠実に生きてさえいたら、
人生ドラマはきっと最良の展開をしてくれるだろうと、私は信じている。
神仏を信じる事と自分を信じることは同じ事である。
それが私の信仰であると言えるのかもしれない。

逆しまの世の中 

以前にも書いたことがあるのですが、
私の夫は若い頃左翼思想にかぶれていた人で、自民党の代議士はみんな嫌いというタイプでした。
だから小沢さんなど大嫌いな政治家の一人だったと思います。
私はというと、父の影響からかなり右翼がかった思想の持ち主でした。
結婚後、生活に関わる普通の事柄で喧嘩する必要は殆どなかったのですが、
ちょっと政治の話題が出ると、大抵意見が合わずしょっちゅう議論していたのでした。

そんな夫が小沢さんの事件で、弁護士が無罪判決を不服として、控訴するというニュースを見て、
「弁護士と言うのは、弁護するのが仕事なのに、無罪では気に入らないから控訴するなんて・・・・・」と言っていたのでした。
弁護士と言ったって、人権弁護士はともかくとして、
法の網を掻い潜る方法を、企業に伝授するのが弁護士の第1の仕事である。という認識を持っていた私は、
「弁護士がお金を貰って仕事をするのは、今に始まった事ではないでしょう。」と軽く応じていました。

しかし考え直してみると、弁護士という名前は、「弁護する仕事をする人」という意味でつけられた名前だったはずでした。
弁護をするのが仕事の人が、
有罪に対してクレームをつけるのならともかく、
無罪に対してクレームをつけるなんて、「看板に偽りあり」と言えそうですね。

尤も、悪い業者の悪行に苦しめられている人々が訴訟を起こした時、
裁判でその悪徳業者が無罪判決を獲得したとしたら、
弁護士は無罪を不服として、控訴する事になるかもしれませんが・・・・・
でも小沢事件の場合、誰か被害者がいるのでしょうか?

賄賂を取って国に害をなす政策を強行したという事件ならともかく、
収支報告書の記載がおかしいからと言って、被害者国民があるわけではありません。
こんな事案で国民が選んだ政治家が、政治活動を規制され続けたら、
小沢さんを選挙で選んだ国民は、自分の投票が無効にされたのと同じ事になるでしょう。
そうすると弁護士は国民の権利である国政参加の機会を、奪う為に控訴した事になってしまいます。

この件で、弁護士が無罪を不服として控訴すると言うのは、どう考えてもおかしいですね。
今の日本おかしいことだらけですが・・・・・

原発が事故を起こして、原発の恐ろしさが身にしみたから、国民が原発の再稼動に反対しているのに、
原発を動かさなかったら、電気が足りないから原発を動かすしかないと言う意見をマスコミは取り上げています。

政治家は電力不足に備えて、完全な安全を求めるより、政治判断で再稼動させるべきだと言う意見が、
マスコミで大真面目に吹聴されています。
原発の安全は絶対的には保障できない状態なのに、
「電力不足を補うため、今すぐにも原発を動かせ」と言っている人々は、
もし原発が事故を起こしたら、事故の後はどうやって電力を補うべきか、考える必要はないと思っているのでしょうか?

原発が絶対に安全なものであったら、原発で電力の不足を補っても良いでしょうが、
地震国日本では何時何所で地震が起きるか、誰にも予想できないのだから、原発が絶対に安全であると言う事が出来る人など、誰もいるはずがありません。
ところが その事を逆手にとって、
「原発が絶対に安全だと言える者があるはずがないから、政治家が政治判断で原発再稼動を進めるべきだ。」
等というトンデモナイ意見を、まるで正論であるかのように報道するマスコミさえあったのでした。

「安全が保障できないのに原発を稼動させて、電力を補うのではなく、しばらくは電力不足を我慢する事になったとしても、原発ぬきで電力を賄えるような日本に変えていかねばならない」という答えしかないはずですのに、マスコミはどうして「危険は承知で原発を稼動させよ」等と平気で言っておれるのでしょう?

「電力を何時事故るか分からない原発に頼るな」
というのが大部分の国民の声であると思うのですが・・・・・

小沢元民主党代表控訴決定 

小沢元代表の控訴決定 指定弁護士、無罪判決に不服
2012年5月9日 13時07分
 資金管理団体「陸山会」の収支報告書虚偽記入事件で、民主党元代表小沢一郎被告(69)を政治資金規正法違反罪で強制起訴した検察官役の指定弁護士3人は9日、無罪とした東京地裁判決を不服として東京高裁に控訴することを決めた。控訴期限は10日。

 地裁判決には事実誤認があるとして、無罪の判断を覆すことが可能と判断したもようだ。

 裁判は高裁に舞台を移して続くことになった。控訴審で元代表に出廷義務はないが、「復権」には制約になりそうだ。

 地裁判決は、元秘書による報告書虚偽記入を認定したが、元代表は「記載を違法だと認識していなかった可能性がある」として共謀を否定した。(共同)


これは驚いた。
未曾有の原発事故で国が瀕死の状態にあると言うときに、東電の責任者を告発するのではなく、小沢氏を再び裁判にかけようと控訴するとは!
しかも、多方面から検察審査会の正当性に疑問が呈されている最中に、(http://gendai.net/articles/view/syakai/136442)こんな出納帳の修正で済む様な事案をを再び裁判にかけて、選挙で選ばれた国会議員の政治活動を何時までも拘束しようと目論むとは!
この弁護士は民主主義の敵と見做されても、報酬が欲しいらしい。

続きに
ゲンダイネットの関連記事をコピーしておきます。

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4月24日野田総理が訪米時にTPP参加表明させない為に、国会議員本人187名代理を合わせると260名が集まっていた 

野田総理が訪米のときに、TPP交渉に参加すると表明する事を止めたのは、
アメリカの都合とか言うものではなく、日本の国会議員多数が団結して、
反対の意思を総理に届けたからだったという事を、
山田正彦さんのブログを見て初めて知った。

4月25日には日比谷音楽堂でのTPP反対1万人キャンドル集会を計画し
当日は雨だったので5000人だったそうであるが、雨の中にもかかわらず5000人もの人が集まったのは、大変なことであると言えるだろう。

国会議員が本気で取り組めばこれだけの事ができるのだ!
TPP参加阻止に尽力してくださった国会議員の方々に改めて感謝したい。
そして原発阻止にも、こんな風に本気を出す議員さんが大勢になれば、脱原発ももっと進むのだろうけれど・・・・

山田さんのブログ記事を転載させていただく。

5月7日 野田総理が連休中にTPP交渉参加を表明せずにほっとする
ほっとした。
昨年の11月、APEC日米首脳会談を前に野田総理が記者会見をした。
そのときにも私がそのようにコメントしたとして、ネット上で随分と批判された。
今回、民主王が政権交代して初めての日米首脳会談が行われるとあって私は緊張した。
一部の新聞では今回の会談で、野田総理がTPPの交渉に参加表明することがまことしやかに報道されていた。
それに追い討ちをかけるように、民主党の包括経済連携PTの桜井座長が2週間前に訪米した際に国務省のキャンベル次官補は次のように語っている。
「今回の日米首脳会談ではTPPについて最大の関心を払っている」と。

野田総理の訪米が4月29日と決まった。
私は動きだした。
TPPを慎重会に考える会の緊急役員会を開いて、訪米時での総理のTPP交渉参加表明に反対する超党派の院内での議員集会を4月24日に催すことを決定した。
それからが大変だった。
自民党の加藤紘一議員や森山裕議員、公明党の石田祝稔議員、共産党の紙智子議員、社民党の重野安正幹事長や阿部知子政審会長、新党きづなの内山晃代表や斎藤やすのり議員、国民新党の下地幹郎代表代行、新党大地・真民主の鈴木宗男代表や松木謙公代表代行、たちあがれ日本の平沼赳夫代表、新党改革の荒井広幸代表、新党日本の田中康夫代表など  国会11会派の議員に加え亀井静香議員や亀井亜紀子議員にも呼びかけ人になっていただきそれぞれに議員会館内をお願いに回った。

それに、25日には日比谷野音を借りて、TPP反対1万人のキャンドル集会を開くことにした。
短期間で1万人の動員は容易でない。
私は市民団体、NPO法人などに呼びかけて、議員会館の318号室に集まっていただき何度も打ち合わせを繰り返した。沖縄にいる喜納昌吉にも電話して急遽25日に東京に来てもらい唄っていただくことにした。
とうとう、私が実行委員長にされてしまった。
私は日本医師会、歯科医師会、薬剤師会、全建総連、農業団体、畜産関係団体を訪ねては動員をお願いして回った。
なんとかTPP交渉参加表明を阻止しなければならない。

当日、急な呼びかけにもかかわらず、衆議院第一議員会館多目的ホールに衆参議員が次々に集まってくれる。
なんと本人出席で187名、秘書の代理出席もあわせて260名も集まって大会議室は満杯、異様な熱気に包まれた。
鳩山元総理が民主党を代表して挨拶、自民党からは加藤紘一議員、公明党からは石田祝稔議員、共産党からは志位和夫代表、社民党は福島みずほ代表と党首クラスの議員がそれぞれに「野田総理が訪米時にTPP交渉参加を表明することに反対」する旨を訴えた。
皆で反対の決議をそれぞれに署名していただいた。
私は感動した。
自民党の長老議員が私の耳元でそっとささやいてくれた。
「山田さん、これだけの国会内の会派が一同に集まって一つの決議をしたことは今までになかったことです」

嬉しいことに、本人も、代理も出席できずに決議の趣旨に賛同してくれた人だけで324名に及んだ。
当日の午後五時、ぞろぞろと官邸に押しかけて官房長官に「決議文」と3センチはあろうかと思われる署名の冊子を渡して直談判した。
官房長官も「・・・・訪米時には交渉参加表明はしません」とはっきり言ってくれた。
ほっとした。
前回のAPECのときと再び先送り、延長戦に持ち込むことができたのだ。
それでも5月の18日〜19日とG8サミット、6月にも米国オバマ大統領との会談が予定されている。

翌日、25日。
予定通りに1万人のキャンドル集会は開かれた。
続々と日比谷野音に人が集まってくる。雨が降りそうになってくる。
5時半開会する。5000人は集まったろうか。
ついに雨が降り始めた。激しい雨だ。
私も簡易のレインコートを被ったが、それでもズボンがビショ濡れになる。たまらなくなって帰る人も続々出てくる。小降りになった。
また会場には人が集まってくる。会場も鈴木宣弘教授の激しい演説など歌とトークをまじえながら熱気を帯びてくる。
最後に喜納昌吉が「花」の歌で締めくくった。

それからキャンドルを手にして銀座まで、長い行列がデモ行進を行った。
こうして、日本で始めてのキャンドル集会、デモ繰り広げられた。

巨額の原発関連不労収益 

この記事の一つ前の記事
「政治家やバス運転手の居眠りを見逃していたら如何なるか?」という記事へ、
隠居老人様が下さったコメントの一部をご紹介します。

実は原発関連の資産は、一基平均4500億円の
原子力発電所だけではないのです。
これから使用する予定の燃料棒はもちろんのこと、
すでに使用済みの燃料棒も全部「資産」として計上されています。
なぜなら、プルサーマルでもう一度利用できるはずだから!

福島第一原発では、処理に困っている使用済み燃料棒が
1万5千ユニットもあります。
ひどいゴミだと思っていたら、あれは資産だったのです。

使用済み燃料棒は、沖縄を除く電力9社合計で
なんと2兆5千億円
もあるのです!

私たちが支払っている電気料金の約2%が
電源促進税として、上乗せされています。
これが、毎年7000億円
あります。
これはウラン鉱脈探しや中間貯蔵施設建設などに使われるそうです。
使用済み燃料棒の資産価値に対し、電力会社は3.5%の収益を得ています。
これが、毎年約870億円

この他に、文部科学省経由の予算など
約2兆円の研究費や調査費やムニャムニャが
政府から原子力ムラに支払われています。


日本人は使用済み核燃料の分だけでも、毎年870億円余分に電気代を払わされているのです。
それに1基4500億円の建設費で造られた原発の資産価値は建設費のほぼ10分の1だそうですから、原発54基分の資産総額が、2兆4300億円で、これには総額原価方式で3%の収益が電気代に上乗せできますので、年に729億円の電気代を払わされている事になるのですね。
後、電源促進税が電気代の2%払わされていますが、これが毎年7000億円だそうです。

原発がある為に私達日本人はは電気代として、毎年870億円+729億円+7000億円=8599億円で、
約8600億円余分に電気代を払わせられてきたという事になるのですね。
日本の電気代が高いはずですね。
この莫大な収益を手放さないためだったら、地獄にだって行ってやると原発にしがみ付く輩が、日本にもわんさといるのも、ある意味肯ける気がしてきますね。
でもどんなにお金を積み上げても、お金なんて実体のないものなのに、
こんなものの為に大事な国土を汚染にさらすかもしれない賭けを、原発関連職にある人たちは長年続けてき、
福島で地獄を見た今でも尚、永遠に原発を続けようと企んでいるのですから呆れたものですね。

話は変わりますが、カレイドスコープの「米・安全保障省は大規模な内戦に備えて準備している」の中に次の記述がありました。
米・連邦準備制度理事会(FRB)は、欧州中央銀行、カナダ銀行、イングランド銀行、スイス国立銀行および日銀とスワップ協定を締結しており、さらに2013年2月1日まで延長されることが決まりました。
私は経済用語にも無知で、スワップと言うのはどういう意味なのだろうかとネット検索してみました。
http://www.ifinance.ne.jp/glossary/derivatives/der041.html
上記URLのページでは通貨スワップについて色々説明した最後に
本用語と似たようなものに「通貨スワップ協定」というものがあるが、これは各国の中央銀行が互いに協定を結び、自国の通貨危機の際に自国通貨の預入と引き換えに予め定めた一定のレートで協定相手国の通貨を融通してもらえることを定めた協定であり、デリバティブの通貨スワップとは異なる概念である。
という記述がありました。
日銀もアメリカ連邦準備理事会(FRB)と通貨スワップ協定を結んでいるということですから、
ドルが破綻したら円も巻き添えになるという約束になっていると言う事なのでしょう。

原発事故だけではなく金融破綻危機も抱えている日本は、
もうにっちもさっちも行かない、袋小路に来てしまっているようですね。
しかし、難問である程やりがいがあるという種類の人々もあるそうです。
今こそそういう人々の出番なのですが、今は出番を与えられておられないのが実情のようです。
そういう有能な人々が活躍の場を得て、縦横無尽に国の為に働ける体制を、築くことができると良いのですが・・・・・